妄想農家の気ままなブログ

仙台でソーシャルファームを目指している園主の気ままなブログです

堆肥の話

当農園は基本的には自然栽培と有機栽培の狭間の農法で肥料を使わずに野菜を育てています。
土の状態をみながら、堆肥や植物由来の肥料(野菜の残渣クズや緑肥)、あるいは自作の微生物資材を散布します。

圃場が仙台市仙台市から約45キロ離れた大崎市という2箇所にありますが、それぞれで使用する堆肥は異なります。

大崎市の圃場周辺には肉牛を飼育している農家さんがおり、そちらから堆肥をいただいて使用しています。

使用するとは言っても、2〜3年に1回使用するかしないかで、投入量は一般基準の半分くらいです。

ごりごりの自然栽培では動物性の、しかも一般の牛の餌を使用している畜産農家堆肥は邪道とされています。

でも、園主自身、牛肉や牛タンを食べます。
食べるからこそ、堆肥もいくらか使わせていただきます。

 

皆さんは肉を食べますか?
その肉を食べるのに、どのくらいの飼料が使われて、家畜がそれをどのくらい食べて、排泄しているかご存知です?

肉牛だけで見ると、牛の食べる飼料の量は(品種や牡牝にもよりますが)1日6〜7キロの飼料×肥育日数540〜600日、(生まれてからの)排泄量は年間8〜9トンと言われています。人間1人が一生のうちに食べるのは、牛2.4頭。


私たちは生涯肉を食べるのに、かなりの量の家畜の排泄物が背後にあることが見えてきます。

家畜の排泄物とわらやもみがらなどを入れ、発酵させたのが堆肥になるのですが、ここ数年、大崎の地域ではこの堆肥が使われず、堆肥舎に山積みになっているのを目にするようになりました。

昔は、周りの農家に堆肥を配り、その堆肥を使って田畑を耕したそうです。
しかし、最近は、農業従事者の減少と化学肥料が進歩したことで堆肥をあまり使わず、化学肥料を使うのかが増えたことが、堆肥を使わなくなった原因のようです。

行き場のない堆肥はずっと堆肥舎に保管されたままどんどん溜まっていく一方、畜産農家さんも頭を抱えていらっしゃいました。

なので、「うちで使います!」と手を挙げました。
その部落で野菜を作っている専業農家が私くらいしかいなかったこともあり。

明治時代前は、草木と家畜あるいは人間の糞尿を発酵、堆肥化させ、良い作物(この場合、味が濃いという意味合いが強いです)ができたと言われています。

また、資源が循環しているので、無駄が少なく、環境への負担も少なかった。

今の時代、明治時代以前の農法をまるっきり再現することは難しいかもしれませんが、自分たちの食卓に並んでいる食べ物の背景や環境も考えて、少しでも資源が循環できるような農法を考えていきたいです。

仙台圃場で使用する堆肥については、また今度。