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さとう自然農園のブログ

仙台でソーシャルファームを目指している農園のブログです

価格競争ーその先には?

ある話。

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その農家さんはもう70代。

 

跡継ぎはいないが、仲間とともに生産組合を立ち上げ、大規模に米や大豆、露地野菜を作っています。

 

震災のとき、何もかも失い、農業自体を諦めたりもしたが、復興の後押しで、

仲間とともに組合を作れば、国や企業から支援が受けられるということで、組合を作った。

 

ほとんどの作業が機械だから、昔のように体力勝負!ということはなかった。

ときには一日ラジオを聴きながら、トラクターを回し、

あるときは人を呼んで一気に露地野菜を収穫したりもした。

 

震災当初は国も研究機関もこぞって「これからの時代は大規模農業だ!」、「大規模化すれば、事業は安定。儲けられる!」と推奨していた。

 

でも、国や研究機関は支援はしてくれるけれども、販売先を見つけたり、農産物の価格をコントロールしているわけでもない。

 

組合では農協に農産物をすべて出しているが、利益は一向に出ない。

 

出しても出しても農産物自体の価格はどんどん安くなり、安いからどんどん農産物を出さないといけない。

 

負の循環の中にいた。

 

でも、農協以外の販路を見つけようにも、50年以上農協との取引しかしてこなかった農家さんは新しく販路を作ろうにも作り方がわからなかった。

 

今は補助金があるから経営が何とかなっている。

でも、これから制度が変わったら、どうしたらいいかわからない。

 

後継者も集まらない地域で、これからどうすればいいか、みんなで話し合っても答えは出ない。

 

何が行けなかったのか?これからどうすればいいのか?

 

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大規模農業を否定するものではありませんが、実際にこのような状況になっているのも現実。

原因は農家にあるのか?はたまた国にあるのか?できるだけいいものを安くという社会か?という議論は無意味だと個人的には思います。

 

1つだけ言えるのは、統計学的には、このままの推移で行くと、農地はたくさんあるけど、生産者がいなくなる。

つまりは、食卓に国内産の農産物が並ぶことがどんどん少なくなっていく。

 

ある研究者の見解では、あと10年すると首都圏を中心に国内産の農産物が手に入りづらくなるとのこと。

 

食べ物を作る側が考える事

食べ物を食べる側が考える事

 

たくさんありそうですね。

 

うちの農園でも一人ひとりお客さんと接しながら、食べものを作ること、お客さんが考えていることを積み重ね、これからの「食べ物」について考えていきたいです。